
エンベロープとは、移動平均線を一定の比率で上下にずらしたテクニカル指標です。乖離させる比率は自由に設定することができ、現在の価格が移動平均線からどれくらい離れているのかを視覚的に分かりやすく表示してくれます。MT4でエンベロープの設定方法は以下の通りです。
- MT4画面左のナビゲーターから「インディケータ」→「トレンド」を選択。
- 「Envelopes」が表示されるので、チャート上にドラッグ・アンド・ドロップする。
- 設定画面が表示されるので、パラメーターなど設定していく。
エンベロープの乖離幅の設定は、手順③のパラメーター設定から行います。偏差の項目で、数値を大きくすれば上下のバンドが離れていき、小さくすれば近づいていきます。デフォルトの設定値は0.10%となっています。この数値は、利用している時間足や通貨ペア、移動平均線の期間などによって最適な値は異なります。一般的な目安の数値は2~3%と言われていますが、実際にチャートに設定してみながら調整してください。乖離率が大きすぎても小さすぎてもダメです。うまく利用すればエントリーのタイミングを測るのに役に立つテクニカル指標です。
エンベロープは、上のエンベロープに達すると買われすぎ、下のエンベロープに達すると売られすぎと判断します。値動きがほとんどない場合には、バンドまで価格が達することがないのでエンベロープは使えません。また急激な相場の動きがある状況や、すでにトレンドが発生している状況にもエンベロープは適していません。
エンベロープ単体では十分に信頼できるデータが取れないので、裁量トレードやMT4のEAで利用する場合は、他のテクニカル指標と合わせて使います。相性がいいのはRSIです。EAによって組み合わされているテクニカル指標やロジックは様々なので、EAの説明をじっくり読んで検討してください。